秋から冬にかけて、おいしい食材がたくさん出てきて、食べる楽しみが増えますね。
特に海からのものは、脂ものっている魚だけでなく種類も豊富です。
そんな中で、よく旬の味覚としてメニューに載るのが牡蠣です。
牡蠣フライを筆頭に、鍋やパスタ、今は牡蠣小屋が流行っていて、焼いて食べてもおいしいです。
また、牡蠣といえば生食で、岩牡蠣を開いてポン酢にもみじおろしにレモンを絞って食べたら最高ですよね。
海外でも、生牡蠣はよく食されていて、オイスターバーもあちこちで見かけます。
そんなおいしい牡蠣ですが、怖いのが食中毒です!
特に牡蠣での食中毒は、他のに比べ症状が酷くて辛くなるようで、気をつけなければならないのは、その対処方法です。
牡蠣にあたってしまった時の食中毒の症状と、正しい対処方法を見ていきましょう。
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牡蠣に潜む毒とは?
生牡蠣を食べて食中毒になったという話をよく聞きますね。
牡蠣に潜む毒は3つあります。
- 腸炎ビブリオ
- 貝毒
- ノロウイルス
この毒は、元々牡蠣の中にいる訳では無く、餌となる海水中のプランクトンを食べた際に、有毒なプランクトンも一緒に捕食してしまう為、毒を少しずつ蓄えてしまいます。
この中で、腸炎ビブリオと貝毒をもっているプランクトンは、水温の上がり始める春ごろに発生します。
腸炎ビブリオ発生時期の牡蠣は、ほとんどが過熱処理する用として売られている為、誤って生牡蠣を摂取しない限りは中毒は起こりません。
貝毒は、国内生産出荷の過程で出荷規制がされている為、中毒は殆どありません。
では、旬である季節に、生牡蠣を食べてあたった時に考えられるのはズバリ3つ目のノロウイルスです。
牡蠣は、海中のプランクトンを食べていますが、その時に海水も勢いよく吸い込みます。
この海水の中にノロウィルスが含まれており、少しずつ溜まってしまうのです。
ノロウィルスは、感染した人の排泄物などが下水や生活排水として、少しずつ川に流れて海に辿り着き、それを牡蠣が吸い込んでいるのです。
牡蠣の養殖を見たことがありますが、遠く沖合でというよりは、意外と沿岸に近いところで養殖をしています。
ウイルスを吸い込んでしまうのは、それによる影響もあります。
また、以前は牡蠣フライや牡蠣鍋などの加熱料理が多かったのですが、養殖技術の進歩などにより生牡蠣が多く出回るようになり、牡蠣にあたることが増えたようです。
牡蠣の食中毒の症状は?
ノロウィルスによる食中毒の症状は、潜伏期間があり食べてからすぐに出ません。
感染から発症までは早くて12時間後ですが、だいたい24~48時間後で出始めます。
それより早く腹痛や下痢があった場合は、牡蠣が当たったのではなく、他の原因と判断しましょう。
ノロウイルスの症状は、食べてすぐは何事も無く、翌日に前触れなく嘔吐と激しい腹痛や下痢を数時間にわたって繰り返します。
この状態になってしまうと、トイレが友達のように離れられなくなってしまいます。
下痢も水っぽく、嘔吐も激しい為、次第に胃からのものが出なくなり、頭はガンガンと脈を打つように痛くなります。
体はぐったりし、横になりたいのに止まらないため、トイレに居続けなければ不安で仕方ありません。
また、出ないのに催し続ける辛さが延々と続くので、もうどうにもなりません。
牡蠣であたった人は、2度と牡蠣が食べられなくなるということをよく聞きますが、そういった理由からかもしれませんね。
《間違った判断は禁物》
症状が出た時は、微熱や頭痛があることもあり、季節的にも風邪の症状と勘違いをすることがあります。
下痢と嘔吐を何度も繰り返すようなら、ノロウィルスによる食中毒の症状が出たと思ってください。
間違っても、むやみに下痢止めや腹痛を止めるための薬を飲まないようにしましょう。
強制的に止めてしまうとウイルスが出て行かない為、辛いけどウイルスを出し切らないといけません。
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牡蠣で中毒になった時の正しい対処方法
では、牡蠣にあたったかもと思われたときは、どうすればいいでしょう?
突然なってしまったら考える余裕が無いと思いますが、行う事は4つです。
- 下痢止めを飲まない
- 水分補給
- 病院で適切な処置
- 隔離
1つずつ簡単に説明していきます。
下痢止めを飲まない
上記で少し触れましたが、まず絶対していけないことは、下痢止めなどの薬を飲むことです。
下痢止めは腸にいる菌やウィルスを閉じ込めてしまう働きをするので、却って症状を長引かせてしまいます。
ウィルス性の食中毒になった場合、その体内にいるウィルスを外に出さない限り、症状は続きます。
嘔吐や下痢は、鼻水や熱と一緒で体からウィルスを出すために、必死に戦っている行為なのです。
それを止めることは、体をどんどん追い込むことになり、回復を遅らせてしまいます。
水分補給
突発的なので忘れてしまいがちですが、下痢や嘔吐が酷くなると、脱水症状を起こしていますので、トイレの合間に水分を摂ることです。
その為、水分を十分に摂らなければならないのです。
- 常温の水
- スポーツドリンク
- 水分補給用の清涼飲用水
これらを、どんどん飲んでください。
脱水症状を抑えると共に、トイレは近くなりますがウイルスを洗い流しながら外に出していきましょう。
落ち着いてきたら、1つ注意しながら片づけをします。
ノロウィルスは二次感染の高いウィルスなので、床などの嘔吐物の処理はゴム手袋やマスクを装着、処理後は石鹸でよく手を洗ってください。
病院で適切な処置
ある程度落ち着いたら、病院で適切な処置を受けると良いです。
病院に行っても、ノロウィルスに有効な抗ウィルス剤がないので、症状に合わせた対処療法を行うしかないのです。
その時に、対処方法を説明されますから、よく聞いて正確に行動してください。
隔離
症状も治まったし病院に行ったから、明日から出勤や学校へ行こうと思ったらいけません。
感染力が強いウイルスが、他の人に感染する恐れがあります。
症状はおおよそ3日で収まり、後遺症も出ませんが、完全に体からいなくなるまで1週間くらいは家でお休みしましょう。
まとめ
牡蠣であたったときの中毒症状と、正確な対処方法についてみてきました。
旬の生牡蠣は磯の香りがし甘くておいしいですよね。
でも、ノロウィルスを持つ牡蠣は区別することができないので、いつあたるかわかりません。
もし、あたってしまったら、とても辛い経験をしてしまいます。
牡蠣に限らず、食中毒は普通に食べていてもなってしまうことがあるので怖いです。
どの時期でも生で食べることには多少なりともリスクが伴うと、自覚しておく必要がありますね。
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